修正しながら精緻に絵を描く能力と、さくさくと描く能力
今回の記事はほぼ自分向けの覚え書きです。なので普段以上に理屈はおざなりです。
絵を描いていて、画力が伸び悩みを感じたり、もしかしたら退化しているのではないかと感じたりする事があります。練習のブランクがあるという場合を除くと、経験上、そういう時には絵の練習に偏りがある事に気付く事が多いなあと感じています。偏りといっても色々ありますが、中でもよくあるのが、精緻な絵を描く練習と、さくさく絵を描く練習とのバランスに関してです。詳しく言うと、前者は、修正や加筆を繰り返しながら精緻に絵を描く練習で、後者は、一発描き等のようにさくっと短時間で絵を仕上げてしまう練習です。
特に私自身は速く描く練習に偏ってしまう事が多いのですが、精緻に描く練習をする事は、速く絵を描く能力を磨くにはとても効果的です。寧ろ不可欠といって良いと思います。精緻に描く練習をすると、自分の悪いクセとしっかりと向き合うことになります。また、余裕を持って絵に挑めますので、描ける対象や手段を増やす機会にもなります。
逆に、一発描きのような練習も、精緻に描く為に役立ったりします。一発でミスなく描き上げる訓練をすれば、精緻に描いていく際の修正の数を減らせますので、修正の繰り返しで自分の絵が迷子になるといった事を防止出来ます。また、一発描きは、集中して全体像をイメージする過程が必要です。全体像のイメージをはっきり持つ訓練は、精緻な絵を描くのにも非常に役に立ちます。
画力を上げる為には、「これだけをやっておけば良い」という、銀の弾丸と言える様な練習方法はないと思います。少なくとも、万人に通用する、画力向上の全能的訓練法はありえません。色々なやり方を試行錯誤していくことが肝要だと思います。